DTMで使える無料音源プラグインのおすすめ

音楽

みなさん、こんにちは。
パノメゴン(@panomegon)です。

以前、LinuxでWindows用のVSTを動かす方法について解説しました。

これに加え、Waveformなどのクロスプラットフォーム対応DAWを使用すれば、LinuxでもDTMができるようになったわけです。

しかし、DAWで使えるプラグインというのは山のようにあります。
その上、基本的にこういったものは有料で値段も高いので、DTMを始めたばかりの初心者が手軽に手を出せるものでもないです。

また、LinuxでDTMをする場合、すべてのWindowsプラグインが正常に動作するというわけではないので、いきなり有料プラグインを買うのはリスクがあります。

ということで、今回は、無料で使えるおすすめの音源プラグインをいくつかご紹介します。
ここで紹介するものは、すべてLinux環境での動作を確認済みです。(皆さんの環境によっては、動かないこともあるかもしれませんが)

当然ですが、WindowsやMac対応(というか、Linux非対応のものをWineで無理やり動かしているだけ)ですので、Linuxユーザー以外の方の参考にもなると思います。

それでは、見ていきましょう。

MT Power Drum Kit 2

まずは、ドラム音源です。
MANDA AUDIO社の「MT Power Drum Kit 2」

公式サイトはこちらになります。
https://www.powerdrumkit.com/

もともと有料だったものがドネーションウェア化したということで、クオリティは非常に高いです。

そして、「たくさんのドラムパターンが付属している」というのも魅力の1つ。
これを使えば、ドラムにあまり詳しくない人でも、簡単にドラムを打ち込めます。

起動時に寄付を促すポップアップが表示されますが、実際に寄付をすれば消すことができるので、このプラグインが気に入れば寄付をするのもよいでしょう。

公式サイトのダウンロードページでは、Linux版が選べるようになっていますが、この記事の執筆時点ではLinuxのネイティブサポートはしておらず、WineとVST Bridgeが必要なようです。
しかし、「いずれはネイティブで動くようにするつもりである」といったことが書いてあります。

Linuxでこのプラグインを使用するには、ダウンロード・解凍したフォルダをホームディレクトリなどに配置し、yabridgeにパスを追加、soファイルの生成を行います。
生成されたsoファイルをDAWで読み込めば、プラグインを使えるようになるはずです。

Spitfire Audio LABS

こちらは、Spitfire Audioの無料音源プラグインです。
ある一つの楽器だけが使えるというわけではなく、ピアノ、ギター、ベース、弦楽器など、様々な楽器ライブラリを追加して使用できるようになっています。

無料なのに品質も高いです。
使える音源も定期的に増えているので、インストールしておいて損はないと思います。

公式サイトはこちらです。
https://labs.spitfireaudio.com/

LABSを使うには、まずアカウントを作る必要があります。
そして、公式サイトからダウンロードできる「Spitfire Audio app」を使って、各音源の管理をするという流れです。

ちなみに、Linuxで使用する場合は、以下の2つに気を付けてください。

まず一つ目は、vst2(64bit)のインストール先です。
yabridgeのリストに追加したパスを、インストール先に指定すると良いでしょう。

yabridgeについては、以下の記事をご覧ください。

続いて2つ目は、「DXVK」のインストールです。
これを入れておかないと画面が正常に表示されず、ソフトへのログインもできませんでした。

詳しくは、こちらをご参照ください。

Ample Guitar M Lite II

Ample Soundのアコースティックギター音源です。

こちらが公式サイトです。
https://www.amplesound.net/en/index.asp

無料版ということで機能制限などがありますが、結構使えます。
もし、こちらを使用してみて気に入るようであれば、製品版の方を購入するのが良いでしょう。

Linuxで使用する場合は、先ほどと同様にvst2(64bit)のインストール先を指定しておくとよいと思います。

Ample Bass P Lite II

再びAmple Soundの音源をご紹介します。
こちらは、エレキベースです。

インストール手順なども「Ample Guitar M Lite II」と同様です。

Vital

最後に紹介するのは、Vital Audioのシンセサイザーです。

今まで紹介してきたプラグインとは異なり、この「Vital」にはLinux版が存在します。
つまり、WineがなくてもLinuxで動きます。

料金ごとにいくつかのプランがあるのですが、正直、無料の「Basic」プランで十分です。
というのも、プランによって異なるのは主にプリセット数などで、基本性能は無料でも非常に高いからです。

というわけで、初めてソフトシンセを使う人にも、うってつけなのではないでしょうか。

本体はこちらからダウンロードできます。
ちなみにアカウントの作成が必要です。
https://vital.audio/

僕はLinux Mintで使用するので、「deb版」をダウンロードしました。

なお僕の環境では、「Early access版」だとログイン処理ができず、うまく動かなかったです。
そのため、安定版の方をインストールしています。

Vitalをインストール後、Waveformを起動すると自動でプラグインとして認識してくれました。

最後に

ということで、おすすめの無料プラグインをいくつかご紹介しました。

音源以外のプラグインとして「OTT」も試してみましたが、こちらはWine上でうまく動きませんでした。Windows/Macユーザーであれば普通に動くと思いますので、こちらも入れてみると良いかもしれません。
使うだけで音が良くなるそうです。

音楽制作に使えるプラグインは他にもたくさんあります。
まずは無料のもので始めてみて、よりクオリティの高いものが欲しくなれば、有料プラグインを購入すればよいでしょう。

それではDTM生活を楽しんでください。
最後までありがとうございました。

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